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まちに溶け込む作品との出合い アートにひたる別府たび

まちに溶け込む作品との出合い
アートにひたる別府たび

大分県別府市といえば、世界有数の温泉地。もくもくと湯けむりがたちのぼり、温泉を中心に独特の文化を築いているこの土地では、アートへの取り組みも盛んです。

別府のアート活動を推進するNPO「BEPPU PROJECT」が中心となり、多種多様なアート事業を展開しています。世界的にも有名なアーティストを招いたり、市民参加型で盛り上がったり、作品をまちに溶け込ませたり。取り組み自体が現代アートのような、おもしろい仕掛けも盛りだくさんです。

温泉につかりながら、アートにひたる…そんな旅をしてみませんか?

BEPPU PROJECTとは?

「BEPPU PROJECT」とは、大分県別府市を活動拠点とし、アートやクリエイティブを軸に活動するNPOです。2004年の発足以来、さまざまな事業を通じて、アートを活用した魅力ある地域づくりに取り組んでいます。この記事で紹介したプロジェクトも、すべて「BEPPU PROJECT」が展開したもの。2023年にはアートを活用した取り組みが評価され、JR九州「九州観光まちづくりAWARD」大賞を受賞しました。

特定非営利活動法人 BEPPU PROJECT
大分県別府市を活動拠点とするアートNPOです。
発足以来、現代芸術の紹介・普及、地域性を活かした企画など、さまざまな事業を通してアートが持つ可能性の普遍化を目指し、アートを活用した魅力ある地域づくりに取り組んでいます。
公式ホームページはこちら

アートに、街中で出合う

ふらりとまちを歩いてみたら、思いがけないアート作品に遭遇。そんな嬉しい驚きがあふれている別府。懐かしさとアートが融合する、ここだけの作品を観賞しましょう。

ALTERNATIVE-STATE

2022年に始動した「ALTANATIVE-STATE」は、市内各地に海外アーティスト作品を設置するアートプロジェクトです。巨匠から若手まで世界で活躍するアーティストを招き、4年をかけて8作品を制作します。1年に2作品づつ追加され、8つすべてが揃った時、これまでとは違う別府の姿が浮かび上がることでしょう。長い年月をかけて創られていくアートの世界をご期待ください。

ALTERNATIVE-STATE
会期:2022年10月〜
場所:別府市内の各所
公式HPはこちら

Onsenbouquet

別府駅東口を出ると視界に飛び込む、色鮮やかな花柄は「ブルーバード会館」の壁面を彩るこの壁画は、浴衣の柄から着想されたもの。2023年3月には、この花柄と共同浴場や建築物のタイルをモチーフにした11種類の壁面ポスターを商店街や周辺店舗、市民に配布し、まち中をポスターで埋め尽くしています。

Michael Lin(マイケル・リン)
台北とブリュッセルで活動するアーティスト。絵画を鑑賞するためのオブジェではなく、そこに住むことができる物理的な空間として捉え、公共空間を再概念化する巨大な絵画インスタレーションを展開しています。

Watertower 10:Beppu City, 2023

給水塔をモチーフにしたトム・クルーインの日本初となる作品です。ステンドグラスのような部分は、大分県内で集められたアクリルの廃材を再利用したもの。別府駅から徒歩圏内の北浜公園に設置されており、日没から23時までは点灯され、昼と違った美しさを観賞できます。

Tom Fruin(トム・フルーイン)
米国ロサンゼルス生まれ、現在はニューヨークのブルックリンにて活動する現代彫刻家。1996年カリフォルニア大学サンタバーバラ校卒業。色彩豊かなアクリル板や鉄を使い、その地域に固有の建築物を参照した彫刻を制作します。

Les Anges de Beppu

日が沈む頃、徐々に浮かび上がる、虹色の羽。この作品は、ホテル「アマネクイン別府」の屋上に設置されています。アーティスト自身の呼吸のリズムと同じ間隔で明減を繰り返します。

SARKIS(サルキス)
1938年イスタンブール (トルコ) 生まれ、1964年よりパリ (フランス) 在住。のちに20世紀美術のあり方を決定づけたと言われる伝説的な展覧会『態度が形になるとき』(1969年、クンストハレ・べルン) などへの参加をはじめ、世界各国で多くの展覧会に参加。

OTHER PROJECTS

別府では、これまでもさまざまなアートプロジェクトを積極的に行ってきました。現在でも見られるアート作品の一部をご紹介します。

駅周辺の散策で出合う「まちなかアート」

SELECT BEPPU
築100年を超える長屋の2階には、マイケル・リンのふすま絵をじっくり観賞できるスペースがあります。長屋の1階は、別府に縁のある作家や職人の作品を購入できるお店「SELECT BEPPU」です。
詳しくはこちら
秋葉サロン
ごく普通のまち中に、突如として現れるのは鮮やかなブルーの壁画。「秋葉サロン」と呼ばれる2階建ての瓦屋根の建物には、HITOTZUKI(ヒトツキ)の『Evidence Clouds』が描かれています。
ホテルニューツルタ
白い壁にグレーで書かれた集団のシルエット。まちに溶け込むように存在する約40mにも及ぶ壁画は「ホテルニューツルタ」の裏側にあります。画家・国本泰英の作品『Scene』です。

温泉とアートにどっぷり浸かる「温泉アート」

末広温泉
女湯の壁にはピンクを基調とした由布岳の絵、男湯には青と緑を基調とした鶴見岳の絵。別府在住の画家・大平由香里の作品です。アートに包まれた温泉時間を体験できます。
営業時間 7:00〜11:00、14:00〜22:00
入湯料金 200円
東町温泉
別府湾や高崎山、まちの風景が淡い色彩で描かれています。作者は別府在住の人気イラストレーター・網中いづる。浴室の壁面以外にも、お花や猫などの可愛らしいイラストが描かれています。
営業時間 5:30〜22:30
入湯料金 200円
紙屋温泉
映画の看板絵師として活躍していた故松尾常巳が、98歳のときに、設置された作品です。男湯には高崎山、女湯には鶴見岳が描かれるとともに、川柳も添えられています。別府市民に親しまれる山々の雄大な絵を眺めながら、ゆったりと湯に浸かりましょう。
営業時間 13:00〜22:00
入湯料金 300円

アートを、体感する

見るだけじゃない、体験するアートがたくさんあるのも別府の特徴。素敵な出会い・出合いが待っています。

KIYOSHIMA APART

県内外のアーティストやクリエイターの居住・制作の場として利用されている、戦後まもなく建てられた元下宿アパートです。2009年の別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界」の会場のひとつとして活用したことをきっかけに、これまでに多くの芸術家が巣立っています。予約すれば見学も可能。作家に出会える貴重な体験をしてみませんか?

清島アパート
県内外のアーティストやクリエイターの居住・制作の場として利用されている元下宿アパートです。
詳しくはこちら

HAMAWAKI NO NAGAYA

昔ながらの風情が残る浜脇地区にある、築100年以上の長屋を改装した宿泊施設。「アートに泊まる」のコンセプト通り、外観からは想像もつかない部屋が待ち構えています。「天空の庭」「白い箱」それぞれに趣の異なるアート空間に溶け込んで、一夜を過ごしましょう。

浜脇の長屋
昔ながらの風情が残る浜脇地区にある、築100年以上の長屋を改装した宿泊施設です。

O滞(ぜろたい)

地図と音声を手がかりに別府中を回遊する、梅田哲也による体験型作品です。別府ならではの地形や空間の、普段は認識していないような場所に導かれる、不思議な体験が待っています。体験は前日12:00までの予約が必要。

O滞
地図と音声を手がかりに別府中を回遊する、梅田哲也氏による体験型作品です。
詳細情報はこちら

アートを、満喫する

見るだけじゃない、体験するアートがたくさんあるのも別府の特徴。素敵な出会い・出合いが待っています。

BEPPU ART MONTH

毎年秋(9月〜11月頃)に開催されている「ベップ・アート・マンス」。別府町じゅう文化祭と銘打たれている通り、別府市内の全域でアートイベントが開催されています。アーティストも一般市民も年齢も性別も国籍も関係なし。みんなでアートを楽しむ、別府の市民文化祭です。

・ワークショップもいっぱい
芸術作品の展覧会だけでなく、ダンスや歌、映画上映、トークなど、さまざまな芸術活動が別府市内やオンラインで繰り広げられます。アーティストとして芸術を披露するもよし、お客さんとして作品鑑賞を楽しむもよし。たくさんあるワークショップに参加して、芸術の秋を満喫するのもおすすめです。


別府のまちや日常に溶け込みながら、さまざまに広がる芸術から目が離せません。
いつ来ても楽しさ満載。別府のアートをぜひお楽しみください

BEPPU ART MONTH
会期:毎年秋(9〜11月頃)
場所:別府市内の各所、オンライン
公式HPはこちら

アートを、発信する

人とアート・地域と観光客・企業とクリエイター。それぞれのつながりを生み出し、別府のまちがより輝くための拠点「ART BASE」が別府に誕生しました。

TRANSIT

別府市内の芸術文化情報を発信する拠点、そして市民・企業・クリエイター・地域のつながりを創造する拠点として、2023年1月に誕生しました。クリエイターやアーティストなどの移住支援や活動紹介、作品展示や地域課題の相談の受付などを行い、魅力的なまちづくりを目指しています。

・いつも何かと出合える場所
展示室では、移住アーティストやクリエイターの活躍や、地域の芸術文化に関する展示などを開催。また、地域や企業の困りごとの創造的解決を目指す人、移住を希望する人のための相談室もあります。

・歴史を感じる名建築 
「TRANSIT」のあるレンガホール建物は、昭和3年の建築物。国の登録有形⽂化財、別府市指定有形⽂化財で、日本近代建築の名作を多く残した吉田鉄郎が設計しました。歴史を経て、地域と芸術・産業・観光をつなぐ場として親しまれています。

別府市創造交流発信拠点 TRANSIT
別府市末広町1番3号レンガホール1階
TEL :070-4208-9361
開館時間 : 11:00〜17:00(火・水休み)
詳細情報はこちら

別府には、多種多様なアートがいっぱい。
アートにひたる旅をしてみませんか?

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