湯のまち別府は、温泉地として多種多様な人が集い、交流し、繁栄を遂げてきた街。昔にタイムスリップしたような街並みや新しく開発が進むエリアなど、新旧が混ざり合い、いろんな表情を見せてくれます。
今回のモデルコースでは、幕末、明治、大正、昭和と日本がめまぐるしく発展を遂げていくなかで生まれた数多くの歴史的価値のある、文化財建造物をここ別府でも体感してもらえるコースをご紹介します。
明治44年に当時「濱脇停車場」として開業した東別府駅は、別府八湯の浜脇温泉エリアの高台に位置し、100年を超えた今も当時の趣を残す木造の駅舎。地元住民や観光客の足を支えるこの駅は、建築としての見どころもたくさん。駅舎は木造平屋建、寄棟づくりで昔ながらの面影を残している県内でも珍しい駅で、別府市の「市指定有形文化財」にも指定されています。待合室も昔の光景を思い出させるような電灯、右読みの広告板や改札口などレトロな雰囲気は、懐かしさを感じること間違いなし。
煉瓦タイルが美しいこの建物は、昭和3年(1928年)に別府市郵便電話局の電話分室として建てられました。この建物は、東京中央郵便局など逓信建築の先駆者のひとりである吉田鉄郎の作品としても有名で、国の登録文化財にも登録されています。直線的なデザインながら、アーチを用いた玄関など、のちのモダニズム建築を感じさせる作品です。また現存する吉田鉄郎の作品は、九州でもここと別府市公会堂の2件しかないため、大変貴重な建築物として大切に保存されており、現在は産業連携施設としても活用されています。
別府温泉エリアに位置する竹瓦温泉は、明治12年(1879年)に創設された市営温泉で、観光客のみならず市民に愛される別府のシンボル的存在です。当時は、屋根を竹で葺いたことから「竹瓦の湯」、そして時代を経て「竹瓦温泉」と呼ばれるようになったそう。現在の姿は昭和13年(1938年)に建設されたもので、正面は唐破風造(からはふづくり)の豪華な屋根、裳階付きの入り母屋造りに寄棟造りと格式高い外観と、内湯、砂湯、2階の大広間など細部までこだわった造りになっており、国の登録有形文化財にも登録されています。ライトアップされた夜の姿は、昼間とはまた違った表情を見せてくれます。
昭和32年(1957年)に建設された別府タワーは「塔博士」と呼ばれた内藤多仲博士が手がけた全国主要都市にある6つのタワー(名古屋テレビ塔、通天閣、別府タワー、さっぽろテレビ塔、東京タワー、博多ポートタワー)通称「タワー6兄弟」のひとつ。国の登録有形文化財にも登録されています。近年大規模リニューアルされ、当時の色を再現し、タワーの高さも建設当時の100mに復元しました。建築物としてはもちろん、別府市街、別府湾を一望できるパノラマは絶景で日本夜景遺産にも登録されています。
洋風・和風の近代建築が次々と建設された時代に、別府市を代表する建築物として1928年3月に建設された公会堂。昭和の活気ある別府の核となったのが、公会堂の景観といわれています。その後100年弱のときを超え、2014年に改修工事が始まりました。外観・内部ともアーチを多用したデザインです。設計を行った逓信省営繕技師であった若き日の吉田鉄郎氏(後に東京中央郵便局や大阪中央郵便局を設計)の素敵な建築に、白い壁とアールデコ調の内装、星空のデザインが施されたステンドグラスなど、随所にこだわりが見られます。星のモチーフは、この公会堂の設計者である吉田氏のお気に入り。ストックホルム市庁舎を模したと言われています。
慶應元年(1865年)に深傷を負った井上馨が別府に逃れ、当時あった旅館「若彦(のちの若松屋)」の離れに一時潜伏し療養した場所です。建物は、江戸時代後半に建築されたと推測され、現在の位置には、昭和57年(1982年)に旧材をできるだけ利用し、移築されました。市の指定史跡に指定されています。井上はのちに再訪し「千辛万苦乃場(せんしんばんくのば)」という書を宿に寄贈しこの名称が付けられました。遠い幕末に思いを馳せ、この場を訪れてみてください。
この建物は、北九州の財界人で当時石炭王と言われた佐藤慶太郎氏が、バセドー病の世界的権威で主治医であった野口雄三郎博士を別府にとどめておくために、大正11年(1922年)に建設したものです。印象的な赤い尖塔屋根と左右対称のファサードを持つ品格ある洋風建築は、まちなみに静かに溶け込み、近年まで病院施設として利用されていました。レトロでおしゃれな建物は、国の登録有形文化財にも登録されています。
大正13年に京都大学の火山、温泉、地熱などに関する研究を行う施設として開設されました。日本近代建築の父と言われる辰野金吾博士と京都を中心に活躍した永瀬狂三氏の設計で、中央の塔屋を中心に左右対称の赤煉瓦造り、柱型は大小が交互に並び、窓は上げ下げ窓が配置されています。普段は関係者以外立ち入り禁止なので、細部まで見学することは難しいですが、気品のある外観は、遠目からでもその美しさを確認できます。向かいには、グローバルタワーがあるので、展望台から全体を見ることが可能です。
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別府は大自然に恵まれ、海の幸・山の幸両方の郷土料理が楽しめるグルメの街。郷土料理を気軽に味わい、特産品や雑貨と触れるのもおすすめです。別府駅周辺だけでも別府を感じられるスポットが点在しています。てくてく路地裏を歩いたり昔ながらの商店街を訪れたりして、昭和レトロな別府の街並みとともに大分の食や特産品に触れてみましょう。
半日旅温泉でぽかぽかあたたまるのはもちろん、こどもも楽しめるアウトドアやアクティビティも充実している別府。緑豊かな大自然を満喫し、別府でキャンプを思いっきり楽しみましょう。レンタカーを借りて、地元っ子たちが通うスーパーマーケットに行くのも旅の醍醐味。ファミリーキャンプで子どもたちと思いっきり遊んで、思い出の1ページを。キャンプの後は美しい夕日を見ながらリラックスした時間を過ごし、家族だけの時間を楽しんでください。
一日満喫別府は自然に沿って作られた観光スポットが多い街です。 おすすめスポットが市内の中に点在しているので、ルートを決めてドライブしましょう。地獄温泉ミュージアムで温泉のルーツを見て、感じて、温泉に浸かって思いっきり定番の別府を楽しんでください。地獄や温泉に触れたら、大地の恵みと生きるエネルギーを感じられるでしょう。定番の観光地以外にも、別府ならではのめずらしい体験やもくもく湯けむりを楽しんでください。
一日満喫昭和時代は湯治客で溢れていたといわれている別府には、鉄輪温泉、明礬温泉など様々な泉質をもつ温泉がたくさんあります。豊かな温泉文化が根付く別府を巡って心と体の免疫力をアップさせませんか。温泉に入浴するだけでなく、温泉の蒸気で蒸した地獄蒸し料理を食べて、エネルギーチャージの旅を楽しんだください。
一日満喫別府八湯とは別府にある八つの温泉郷(浜脇温泉、別府温泉、観海寺温泉、堀田温泉、明礬温泉、鉄輪温泉、柴石温泉、亀川温泉)の総称で、それぞれに違った泉質、趣が満喫できます。ここでは各温泉郷から1つずつ温泉を厳選し、別府八湯全てをまわっちゃおうという欲張りコースを紹介。 ちなみに別府には別府八湯温泉道(スタンプラリー)なるものがあり、8つ集めるとまずは「初段」に認定されます。旅の思い出に、そしていつか「名人(88箇所制覇)」を目指し、ぜひ参加してみてください。
一日満喫別府観光でははずせない別府の歴史が詰まった観光地「べっぷ地獄めぐり」を全てめぐるコースです。温泉のほかディープなスポットや穴場スポットも多い別府ですが、様々な地獄からモクモクと湯けむりが立ち上り、それぞれの地獄によって違う顔を見せてくれます。海地獄、血の池地獄、龍巻地獄、白池地獄は国指定名勝でもあります。歴史を学びながら地獄めぐりを満喫して、お腹が空いたら噴気で蒸した鉄輪名物「地獄蒸し」をご堪能ください。きっとあなたも別府の虜になるはずです。 「べっぷ地獄めぐり」は、一気にめぐると大体2時間〜2時間半で回ることができますので、旅のスタイルにあわせて楽しんでくださいね。
一日満喫アーティストが集まる別府は、街のあちこちにアートが光る街。アートスポットが点在する別府で、芸術や建築などを見てまわるのもおすすめです。目に留まる風景の中にアートが隠れていたり、商店街で展示会があっていたりと、さまざまな場所でアートと触れることができます。美味しい食事とアートめぐりで思わずシャッターを切りたくなるような旅を楽しんでください。
一日満喫早朝フェリーに乗って別府に到着したら、タクシーや車を手配して朝早くから空いている別府のお店でモーニング。別府定番スポットや別府の街並みが一望できるロープウェイで絶景を眺めたり、名湯に入浴したり、郷土料理をいただいたりと、朝から思いっきり別府温泉ならではの体験を楽しんでください。
一日満喫